作成日:2018年9月26日 更新日:2018年10月5日
公開期限:2020年5月末

2. 信頼できる情報を作成していくための研究

2-1. リンク基準の検討

本研究班では、ウェブサイトでの情報提供において、信頼できるがん情報をワンストップで提供できることを目指して、信頼できる各情報作成機関でお互いにリンクを可能とし、がんの情報の入り口である「基本情報」から、より詳しい(専門性の高い)情報の「詳細情報」へつないでいくことを検討しています。

信頼できる情報とはどういうものなのか。信頼性においては、情報作成者が誰なのか、また、複数の専門家で協議し、専門家のコンセンサスを得ることができる体制があるのか、などの重要なポイントがいくつかあります。これらのポイントがウェブサイト上で明示されていることにより、情報を必要とする方々においては信頼できる情報であるかの判断に結びつくと考えます。

本研究班では、信頼できる情報であることを理解いただくための必要項目を検討し、リンク基準を作成しました。この基準はウェブサイトを見る一般の方にも判断の拠り所にしていただけることを期待します。すなわち、信頼できる情報を作成する側の作成基準にもなり得ると考えています。

以下に、本研究班で検討したリンク基準を示します。

● リンク基準(ver0.5)

外部ウェブサイトへのリンクは、がん患者・家族等の利用者が安心して情報を利用できることを目指して、以下に示す方針・考え方、リンク判断基準に基づいて行います。ただし、本サイトよりリンクしても本サイトがリンク先のウェブサイトのすべての情報に責任をもつものではありません。

リンクの検討については、チェックシート(別紙)を用いて行います。

[Word]外部ウェブサイトへのリンク チェックシート ver0.5

1)方針・考え方

本サイトからは、次のような外部ウェブサイトにリンクしています。

本サイトでは、次のような方針により、外部ウェブサイトへのリンクを行っています。

2)リンク判断基準

【運営主体・組織に関すること】

(1)運営主体・組織が以下のいずれかにあてはまる。

【基本的な提示内容・方法に関すること】

(2)対象コンテンツ(対象コンテンツがウェブサイト全体である場合には、ウェブサイト全体を確認する)に更新日が記載されている。

(3)内容に関する問い合わせ先が明記されている。

(4)広告が掲載されている場合には、明確に区別できる状態である。

(5)i)プライバシーポリシーがウェブサイト内に掲載されている。

ii)プライバシーポリシーの掲載がある場合、その内容は適切である。

【情報の作成方法に関すること】

(6)i)情報源(参考文献・制度名)が明示されている(情報源の例:ガイドライン、統計データなど)。

ii)情報源が明示されている場合

A.医学的な情報、B.療養情報の場合

情報源は、診療ガイドラインに基づいた情報(もしくは、医学的コンセンサスが得られた情報)である。

C.ナラティブ情報の場合

確認不要とする。

D.制度情報の場合

情報源は、現行の公的な助成・支援制度に準拠したものである。

(7)掲載内容の更新の手順が定められている。

(8)3年以内に定期的に更新がされている(確認方法が提示されている、または確認できる)。

(9)外部ウェブサイトへのリンク基準が示されている。

【掲載されている内容に関すること】

(10)掲載内容は、正しい意思決定の支援につながる。

【除外基準】

下記の項目一つでも「認められる」がある場合には、リンク設置を行わない。

(11)A.医学的な情報、B.療養情報、C.ナラティブ情報の場合

ウェブサイト内に診療ガイドラインに基づいた標準治療(もしくは、医学的コンセンサスが得られた情報)などと照合して、明らかに推奨されない治療法への誘導がある。

(11)D.制度情報の場合

ウェブサイト内に現行の公的な助成・支援制度と照合して、明らかな誤りや誘導がある。

(12)運営主体・組織が明示されていない。

(13)運営主体・組織は、宗教、政治を主目的として活動している。

(14)公序良俗に反する、または、他者を誹謗中傷する情報が含まれている。

(15)上記(11)~(14)に該当するウェブサイトへのリンクを設置している。

3)情報作成に関する参考情報

[外部リンク]https://www.england.nhs.uk/tis/

[外部リンク]https://www.hon.ch/HONcode/Patients/Japanese/

[外部リンク]http://www.jima.or.jp/code.html

2-2. 国内のサイトの状況把握

(準備中)

2-3. 学会の患者向け情報提供の状況調査

(準備中)

2-4. 患者の疑問・質問(PVP)の収集方法の検討

多様になった患者や家族が求める情報のニーズに対して、医療機関の中でのよりわかりやすい説明や、対応する際の助けとなる情報収集のためには、PVPの収集を継続的に行うことが必要であると考え、PVP収集の仕組みと活用方法を検討しています。

現在、患者は必ずしもニーズを言葉にできていない点に留意して、患者や家族からの質問などを受ける医療従事者を対象に、調査を行っています。

2-5. 全国がんセンター協議会との協働のあり方の検討

専門性のある組織・団体との持続可能な連携を図るため、全国がんセンター協議会(全がん協)と協働し、モデルケースの構築を目指しました。

最初の取り組みとして、食道がんと大腸がんの一般向け情報を対象に、全国の全がん協の各施設より推薦された医師によるチームを結成し、執筆および査読を行いました。専門家が原稿の執筆から携わる作成フローで、迅速かつ適切な情報づくりが可能か、また運営体制の検討を行いました。その結果、執筆から最終原稿まで専門家が携わることで情報の質の向上が期待されることが示され、一方で、執筆前に必要な項目や文字数の調整など構成案を専門家とともに検討する必要性など、原稿作成の過程における課題も見出されました。引き続き、より円滑な運営体制を目指し、試行していくことを検討しています。

その他には、PVPの収集について、医療者がアセスメントしたPVP収集のパイロットとして調査を進めています。

2-6. 療養情報の作成方法の検討

がんの療養時の症状のようにエビデンスの少ない領域について、それらの患者向け情報を持続的に作成・提供していくために、がんの療養に関わる専門家や患者会代表者の方とともに検討しています。

研究班で設置したワーキンググループは、腫瘍内科医師、がん緩和医療科医師、がん看護専門看護師、薬剤師、患者会代表者により構成されています。

2-7. がん相談体験スケールの開発に関する研究

(準備中)

> 3. 研究班でトライアルとして作成した「患者向け情報」